「107」 斎藤幸兵衛型ダルマ模様

今さんは「嶽・今晃」時代、斎藤幸兵衛こけしに魅了され、髷や笠のボタン模様こけしを小寸から尺5寸まで各種、精力的に作られていました。また、「晃」時代からダルマ模様にも挑戦され、髷や笠、直胴に縊れ胴、そして斜ダルマ模様などを作られています。(上記こけしは左から①②、、、の番号です)

今さんの幸兵衛型ダルマ模様の初作は、平成6年10月13日作(①「G031」)です。笠ダルマ模様初作は、平成7年4月3日作(②「G044」)です。斜ダルマ模様の初作は、よくわかりませんが、私は、平成19年3月3日作(③「G131」 )から、現在までの25本ほどを所蔵しています。平成22年2月15日作(⑥「G116」)は、3本セット(下写真右)でした。今さんはこのように大中小こけしとか、直胴と縊れ胴セット、髷と笠セットなどの組み合わせで作られることが多くあります。ボタンとダルマを一緒に描いた胴模様は、平成24年5月20日作(⑪G366 )のこの時にしか作られなかったようです。⑬(「P033」)は、このブログ「106」の「石川美祈子さん、工人デビュー」で紹介した平成30年4月27日作です。この時は二人挽きの小寸と、石川さんの幸兵衛型こけしとの3本セット(下写真中)でした。幸兵衛型ダルマ模様は、このように各種作られています。

盛秀型こけしにもダルマ模様(下写真右)があります。幸兵衛産と盛秀さんはお互いに影響しあっているとはいっても、髷や笠のあるなし、胸の曲線や胴の括れなどの形態、そして表情が違っています。特に斜ダルマ模様の向きは、幸兵衛型と盛秀型は左右逆向きなのです。今さんは、お二人のそれぞれ違った味わいを今晃の世界で、一旦、昇華して生み出しています。

*斎藤幸兵衛さんの似顔絵です。青森市在住の斎藤竹司さん(幸兵衛さんのご長男)さんから顔写真をお借りして、描きました。

「107」 斎藤幸兵衛型ダルマ模様」への3件のフィードバック

  1. 「斎藤竹司さん(幸兵衛さんのご長男)」とありますが、長男ではなくお孫さんではないでしょうか。『こけし辞典』では、男子は峯一郎(養子)、房次郎とあります。

  2. はい、私の間違いでした。長男ではなく、次男でした。
    こけし手帳562号(平成19年11月号」の「こけし談話会便り」に、竹司さんと描彩されたこけしが掲載されています。
    先日、その竹司さん描彩こけしを入手しましたので、それらを含めて、紹介したいと思います。

    • こんにちは。
      突然の投稿失礼します。
      齋藤竹司は、私の父で幸兵衞は祖父です。
      父は、後妻の長男になります。
      祖父は、父が幼い頃に亡くなったのでよくわからないですが‥
      二十数年前に祖父のファンだという方からこけしの絵付けを頼まれ父のこけしが20体?位ありますよ。笑

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