「68」 佐々木金次郎作黄胴赤帯・橘文作頒布(写し・その3)

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左端、橘文策木子洞頒布、昭和7年金次郎作(辰雄描彩)7寸、坂入所蔵。

平成23年3月は、私の退職であり、職場やこけし関係者には計800本ほど、一輪挿しを焼いてお贈りしました。鳴子こけし祭りには、60本も背負って届けたことを思い出ます.

今さんには、当時入手していた橘文作木子洞頒布昭和7年佐々木金次郎作7寸を、1月に7寸(「G162」)10本、3月に6寸(「G211」)30本作っていただき、親しい方々に退職記念としてお贈りしました。今さんからは、7寸(「G163」)と8寸(「G159」)、キナキナ型7寸(「G160」)を退職記念にいただきました。

「今晃のこけし」で、桑原金作さんは「今さんも久しぶりに原を見ての製作のようで、若い頃の感性と違った優しく可愛いい静かな姿である。哀調美、津軽らしさは今さんの独特な味である。肩の張りなど木地挽きも金次郎風から今晃のフォルムになって美しい。顔の描彩で、眉をもう少し近づけ、目も若干内側に入れると若い頃の乙女の表情になる。口も一筆、上げる感じがよいが、哀調の美が離れていく。現代の変化において、古いものを写すときは大切なことである。時代は明るさを求めているが、往年の良さを現代のこけしに生かされれば、その変化もまた楽しいものである。」と述べられている。

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退職記念として特別注文で作っていただいたこけしが、図譜に掲載されている「H001」です。私の好きな野の草花を鮮やかに添えられた、どうどう、1尺の太胴です。お世話になった桑原金作さんや清俊夫さん、そして、カアチャンに贈りしました。

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私が焼いた一輪挿しです。素焼きした一輪挿しの表裏に、柿沢是隆さんと是伸さんがダルマの絵付けをされましたものです。

来年は、是隆さんや笹森淳一さん、そして今さんに絵付けをしてもらった一輪挿しや各皿、湯飲み茶碗を焼き上げます。また、何人かの工人さんに素焼きした焼き物を届け、絵付けをしてもらうことになっています。こう、ご期待です。

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