「15」 今晃さんを訪ねて!  今年初めての「坂入ボックス」

IMG_9109.JPGIMG_9112.JPG

1月25日は、東京こけし友の会新年例会に出席し、26日は、上州名物の下仁田ネギと自家製の燻りガッコウを背負い、新幹線で新青森、弘前経由で大館の今さんを訪ねてきました。いつもの津軽行は、弘前を基点にして、嶽に温湯、大鰐や大湯を巡っていた。冬場の嶽へ道程は3~4mの雪回廊、以前の今さん宅はスッポリ雪を被ったカマクラ状態の豪雪であった。冷えた体を強烈な硫黄泉の嶽温泉、優しい湯肌に湯段温泉、豪快な湯量の百沢温泉の湯治場で癒していた。しかし、今回は津軽を素通りである。何か、複雑な思いである。(今さんも曰く「12月の雪で、家は潰れたろうなぁ~」と、感慨深い様子でした。) 大館は嶽ほどではないが、秋田の仙北でやはり豪雪地帯でもある。しかし、今冬は、12月の豪雪以来雪が少なく、道路はアスファルトが丸見えである。秋田犬の発祥地を見、元祖比内地鳥の親子丼でお腹を満たし、今さん宅に伺いました。今さんは、昨年5月に30年間過ごされた嶽を離れ、現在、奥さん、お母さんと弟さんと街中での生活です。(こけし時代11号別冊付録「今晃の世界・今晃の玩具」を参照してください。)大病をされた下半身の麻痺や痺れ、そして、手指のリュウマチ(指関節が固まる)などなど、こけし製作での不自由さがあるようです。大館作の署名は、二人挽きロクロ作には「大館・晃」、機械ロクロ作は、独特の書体署名「晃」(写真参照)と、区別されていた。こけし時代社発行予定の特装本「今晃の世界」付録の二人挽きロクロ作や機械ロクロ作こけし、板絵、そして、「今晃ファン倶楽部頒布挽き治め、挽き初めこけし」などなどのこけし群をようやく作り終えておられた。全体で数百本製作でもあり、奥さんともども、「こんな仕事は、始めてだヨ!もう、大変だった!」との事でした。ようやく、新たな大館時代を迎えられ、大いに期待できると確信をしました。その合間を見ながらも、「坂入ボックス」のこけしも作っていただき、感謝、感謝です。
27日、28日は、秋田の桑原金作さんをお訪ねした。桑原さんは、膨大な今さんのこけしを私に譲られ、今は記念こけしや小数本だけをテーブルに並べて待っておられた。今さんのこけし図譜「木おぼこ・今晃」と、「今晃のこけし」-今晃こけし・坂入コレクション解説―の仮本を眺めておられ、「今の俺には、これで十分だ!」「今のこけしを集めて、このような良い本を残すことができ、坂入さんには感謝をしている」と、涙ぐみながらも話は尽きないです。2冊のページを捲りながら、今こけしの1本、1本を解説されます。桑原さんはかなりの高齢になられ、耳が遠く、96パーセントは一人で大きな声で、今こけしを繰り返し語られます。私は何度か桑原さん宅に泊めていただきましたが、お風呂に入ったことがありません。時間を惜しむように、ご飯を食べる数十分以外は、夜の夜中まで、朝6時前に起こされ、尽きることのない今こけしの話で終始です。
昨年暮れに、今さんご夫妻が、娘さんの運転で訪ねられた時は、「これで、今に会えるのは最後だ!!」と、涙が止まらなかったそうです。このような今さんと桑原さん(そして、清俊夫さん)との交流は、今さんの一時代をも生み出していたようです。HP「木おぼこ・今晃」に掲載している「今晃のこけし」で、その時代の様子を楽しんでください。
28日は、秋田は横殴りの猛吹雪でした。「やはり、秋田は雪国である」との実感。秋田駅近くの魚市場に立ち寄り、真鱈一本を買って帰る。仲間が囲炉裏に鍋を掛けて待っている。白子は白子ステーキ丼、内臓はチャンジャ、頭は鍋物、身は囲炉裏で塩を振っての一焼きで、残りは一夜干しですネ。しばらくは、タラタラ?鱈三昧!!!
平成26年製作の今晃さんのこけしを「木おぼこ・今晃」―坂入ボックスーで公開しています。これからも、入手した今こけしは、このHPで、随時、紹介をしていきますので、ご覧ください
EPSON002.JPG
「お年玉プレゼント」当選者!!
お年玉プレゼントの当選者は、福島県白河市の辺見康弘さん、宮城県登米市の千田久勝さん、千葉県市川市の渡辺純さん、秋田県湯沢市の沼倉孝彦さん、静岡県浜松市の今田真紀さんの5人の方々でした。また、今こけしをご希望の方々には、それぞれ今こけしをお贈りしました。みなさん方々に今こけしと触れ合っていただけましたら、幸いです。
4月には、今晃さんのこけし図譜「木おぼこ・今晃」発行1周年記念として、「今晃こけし・坂入コレクション」の中から、数百本ほどのこけしを頒布したいと思っています。ぜひ、ご期待ください。
当選者からダルマと一緒の写真が送られてきました。「今晃さん作の特大ダルマが届きました。(重さ10キロ以上!) 坂入さんHPプレゼント企画の特賞です。 置き場所をどうするのか?という重要な問題はさておいて、 年の初めから縁起の良い贈り物に感謝です。でっかかったですし、思ってた以上に重かったです!」
10347414_774490729296404_4469780776427586740_n.jpg

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です