「9」 松谷伸吉さんと今さん!!

松谷伸吉さんと今さん!
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今さんのこけし図譜「木おぼこ・今晃」の製作に当たって、平成25年6月、山口県宇部市の清俊夫さんをお訪ねしました。今こけしの初期、弘前時代や嶽初期のこけしを拝見させていただき、署名「岩木山・嶽・今晃」こけし、笹竹こけしなどなどを貴重なこけし群を譲っていただきました。(このHPの「今晃さんのこけし」―清俊夫さんのブログ・今晃こけしの解説―参照)その足で、出雲市の松谷伸吉さんをお訪ねし、「木おぼこ・今晃」の見本本を見ていただきました。「今は、凄いや!この歳になっても、この筆の運びで描けるとは!」「何十年もこけしを作っていれば、技術を習得して、それなりの描彩になるものだが、今は、いまだ、この歳になっても、童の筆つかいができる」と、関心をされて、そのこけし群を眺めておられました。
松谷伸吉さんは、出雲市で「吉や」(きちや)というお店をされ、木地人形や木地玩具を中心に作られています。現在、娘さんとお弟子さんが木製品のクラフト作品を製作されています。東北から遠く離れた地では、伝統こけしといっても、なかなか難しいようです。何か、小松五平さんのような存在で、鳴子のその時代のこけしがそこにあるように思います。場所は、出雲大社から車で5分と近く、また、隣は島根ワイナリーというワイン製造所があり、試飲が自由ですので、呑ん兵衛にはたまりません。ぜひ、出雲大社に行かれましたおりにでも、「吉や」をお訪ねください。
鳴子での修行時代、県外人のお弟子さんは今晃さんと吉田勝範さんの三人だけで、「大の仲良し?」、懇意にされています。昨年、今さんが大病を患われ、今年5月、嶽を去ることになり、延々、出雲から津軽まで、三輪オートバイで訪ねて行かれたそうです。(「なんと!はぁ~!」、驚きの行動力ですネ。)何十年ぶりの再会であったそうで、互いに、感泣?されたそうです。時代の親友というものは、イイものですネ。鳴子では、勝範さんともお会いされ、その勝範さんも、今年の津軽フェシテバルの帰りに、数年ぶりに大館の今さんと再会をされていました。また、今さんの弘前時代をともに過ごされ、鳴子修行先(岡崎斉司さん)を紹介された本田功さんも、フェステバルにお見えになっておられ、「今とは、結婚式以来、会っていないなぁ~!」と、今さんのことをご心配され、話は尽きることはなかったです。
「吉や」(きちや) 松谷伸吉さん
島根県出雲市大社町菱根655-1  0853-53-4080  http://www.kichiya.jp

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