このHPの「木おぼこ・今晃」―坂入ボックスーは、今晃さんの図譜「木おぼこ・今晃」に掲載した平成25年12月作以降、平成26年1月、大病からの小康復帰で、今さんが初めて作られた二人挽きロクロ作こけし(表紙)から始まっています。3月の図譜発行記念こけし=嶽での最後の製作こけし、5月、大舘に移住されてからの「二人挽き大舘初作(5月)」や「機械ロクロ大舘初作(10月)」などがあり、今晃さんの新境地、新時代を醸し出しています。
昨年は、今さんからその都度の「坂入ボックス」が送られて来ました。また、豪雪の1月、10月の大湯温泉での図譜出版祝賀会などお会いしてきました。今回、平成26年作の全てを掲載しました。これからもこけしを作られた都度、そのこけし群は「坂入ボックス」として、みなさんに公開していきますので、ご期待ください。
ここ近年の今さんの状況、環境には急激な変動がありました。一昨年、還暦を迎えられた平成25年春の下半身麻痺と痺れが再発、そして、7月の重篤状態と療養がありました。(「木おぼこ・今晃」の「今晃さんのこけし遍歴」から抜粋=「7月のお見舞時、ベットに横たわっておられた今さんが、筋肉のそげ落ちた両腕を震えながら挙げられ「坂入さん!もう、こけしは作れないヨ」と、一筋の涙を流された。私には、今さんが十代の頃、病床の小松五平さんを訪ねられ、「こけし職人になるんだ!」と決意された場面が蘇える。「これからが勝負だ!」と語っておられた今さんの気持ちを思うと、たまらない。9月初旬に退院、自宅での療養をされておられるが、嶽での、豪雪の中での生活は困難と判断された。また、「こけし制作も難しい」と木地や工具なども整理をされ、来年春には秋田の大舘市に転居を予定されている。今さんのこけし人生40年、嶽に30年間、この地を発たれる覚悟をされた今さんのお気持ちを鑑みると、ただただ、寂しさのみが募る。」)この時の重篤状態は、かなりに厳しく、正直、再起不能も覚悟をし、図譜製作発行を急いだものでした。「よくぞ、ここまで回復をされたもの!」と、ただただ、感銘です。昨年1月、大病を患いながらの復帰、弛まぬこけしへの執心は、二人挽きロクロでのこけし製作を生みました。30年住み慣れた嶽から実家の大舘への移住、大舘でのこけし制作再開がありました。
一昨年は、斉藤純廣さんが行われた津軽こけし館とカメイ美術館での還暦記念「今晃の世界」こけし展開催、昨年4月には、私の今晃こけし図譜「木おぼこ・今晃」製作発行、10月には沼田元気さんが「こけし時代・続津軽」と別冊付録「今晃の世界と木地玩具」発行、そして、今年には特装本「今晃の世界」発行などなどがあります。こけし工人さんにおいて、この様な個人の特集や図譜が発行されることは未だかつてないことでした。今晃さんの存在とは、今晃作こけしが魅了させるものとは!
これからの大舘におけるこけし製作は、今晃さんの大きな転機、新なる境地のこけしを生み出されるものと、期待です!!
今月26日、大館の今さんをお訪ねしてきます。平成27年の「坂入ボックス」が始まります。ご期待を!!