「120」奥瀬陽子さんのこけし

奥瀬陽子さんの盛秀型髷・はらみ・ダルマ模様(平成21年作)と盛秀型太胴・鯨目・ボタン・ダルマ模様(平成24年作)の尺ものです。似顔絵は平成17年の鳴子の実演に来られた姿をもとに描いたものです。
こけし蒐集を始めて、2年目(平成19年9月)に、妻と一緒に鳴子の全国こけし祭りに出かけました。夜中の2時に着きましたら、会場前に行列があり、意味も分からず、妻と二人で並びました。それが陽子さんのこけし購入順位ということで、4本入手しました。恵介さんのこけしも2本譲っていただいたものです。お二人や盛美津雄さんのこけしは大人気!入手困難なため徹夜で並んで買うのが当たり前でした。(2本はカンナの切れ味が悪く、機械ロクロ動力と紙やすりで仕上げたような木地でした。描彩も含め、稚拙とヘタは別趣ではないだろうか!)HPの「こけし蒐集・津軽の旅と似顔絵」にあるように、年に2,3回ほどお訪ねしていました。陽子さんは、鉄則さんがお亡くなりになられてから、独学的にこけし製作をされておられたようです。特にこの2本は、陽子さんの筆も走り、素晴らしいものです。
私は、平成26年、今さんが秋田の大舘に移住された以降は、黒石や温湯は素通りになっています。現在、陽子さんは高齢でこけし製作は激減され、入手は困難です。恵介さんは数年前から廃業されました。盛美津雄さんも体調は芳しくないようで、制作が難しくなっています。津軽のこけしといえば、盛秀太郎さんに代表する盛秀型、特にアイヌ模様にダルマ、、、が特徴です。その伝統的な盛秀型こけしが「津軽こけし館」に1本もないというのが惜しまれます。

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