「46」 平成28年、初めての「坂入ボックス」
平成28年初の「坂入ボックス」は、平成27年の挽き納めと28年の挽き初めの二人挽きで、寒椿と千両のようです。干支のお猿さんは、小猿を抱いた母猿、小猿を背負った親子でした。今さん曰く「猿の顔をよく見たことがないので、分からないなぁ~?」との事。お雛様は顔料を使用されて、色鮮やか。表情は何か、お惚けの二人ですネ。左写真の鉈こけしを削っていて親指を刺してしまい、仕事がしばらくできなかったそうです。描彩をした胴の表面は、大木の中にある虫食いの空洞表面で、虫食い跡がグニョグニョと走っています。その跡と木肌色合いを生かした描彩遊びになっています。
今さんの体調は良いようで、二人挽きロクロでの実演を見せていただきました。綱引き方との息合い、そして、鉋の切れ味が重要のようで、「シュー、シュー」と、心地いいリズムが刻まれます。「坂入さん!ホレ!」と手渡された木地を握ると、その木肌には独特な味わいがあります。今さんは特に、鉋挽きで仕上げた木肌を大切にされています。
*今さんは鳴子で修行をしていましたので、仕上げの紙ヤスリや蝋がけは常識作業でした。嶽移住には、紙ヤスリや蝋を大量に持っておられたが、感覚には合わなかったのか使用されなかったようです。現在では木賊も使いません。時にはバンカキもかけないようです。鉋の切れや木地挽き技術に、十二分な自信がなければ、このような境地にはならないでしょう。
晴くんは、お山の大将!!
木地玩具「はしごダルマ」のダルマを晴くんにしました。コロン、コロンと、おサルさんと遊んでいます回転するコマには、晴くんの写真をデコパージュしました。
「歩季くんのおもちゃたち」 http://sanejiro.sakura.ne.jp/Toy.html には、デコパージュを利用した各種おもちゃ、パズルなどを作りました。もし、希望がありましたら、設計図や作り方をお教えします。
*デコパージュとは、ベニヤ板などにボンドを塗り、写真や絵などの紙を水張りする。そして、カシュー(透明でツヤ消し)で塗装する。